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アロマは、足りないものを埋める魔法ではない
アロマには、心と体の両方へ働きかける魅力があります。でも、食事や運動、睡眠の代わりにはなりません。香りを使っても変化を感じにくいとき、少し立ち止まって考えてみたいことを書きました。
こんにちは、由山です。
アロマを使ってみたけれど、思っていたほど変化を感じなかった。そんな経験はありませんか。
アロマテラピーには、香りを嗅いで楽しむ方法と、精油を植物油で薄め、トリートメントなどで皮膚へ塗る方法があります。
香りを嗅ぐと、においの情報が嗅覚を通して脳へ伝わり、気分だけでなく、自律神経などの身体反応にもつながります。
皮膚へ塗った場合は、精油成分の一部が皮膚へ浸透します。吸収される量や作用は、精油の種類、成分、濃度、使用方法、皮膚の状態などによって異なりますが、塗った場所だけで完結するものではありません。
使ったときに気分がよくなるだけでも、塗った部分だけによいことが起こるだけでもない。
内側と外側の両方から、心身全体を視野に入れたケアができるところに、アロマテラピーのよさがあると私は考えています。
ただし、それでもアロマは魔法ではありません。
アロマが代わりになれないもの
以前、私の先生から聞いた話で、今も印象に残っていることがあります。
アロマを取り入れて悩みの軽減や変化を実感する方は、生活の土台が比較的安定していることが多い、という話です。
生活の土台が安定しているというのは、バランスの取れた食事や、必要な睡眠などに気を配れている状態のこと。
先生が接してきた方々の中では、生活が極端に不規則だったり、食事の偏りや睡眠不足が続いていたりする場合、アロマだけで生活を整えようとしても、変化を感じにくいことが多かったそうです。
アロマテラピーで用いる精油は、植物がつくり出す芳香成分が凝縮されたものです。
複雑な香りとさまざまな働きを持つ精油に、香りを嗅ぐだけで素敵な変化をもたらしてくれる、魔法のようなイメージを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
けれども、香りを嗅いだからといって、食事の代わりにビタミンやミネラルを摂ったことにはなりません。
運動の代わりに、100キロカロリーを消費したことにもなりません。
休息への切り替えを香りが支えてくれることはあっても、睡眠を1時間取ったことにはなりません。
アロマの働きは、とても素晴らしいものです。それでも、健康の土台を丸ごと代替してくれるものではないのです。
変化を感じられないことも、一つの情報
アロマを使っても、思っていたほど変化を実感できなかったということは、私にも経験があります。
そういう時は精油や使い方が今の自分に合っていなかったのかもしれない。あるいは、期待していた変化が、そもそもアロマだけでは補えないものだった可能性があるかも、と考えます。
そして、生活の土台に、アロマだけでは支えきれない負担や不足があるのかもしれません。
睡眠が足りていないのかもしれない。食事が不規則になっているのかもしれない。運動不足や、頑張りすぎが続いているのかもしれない。
だから、効果を感じられなかったことを、単なる失敗として終わらせなくてもよいのです。
「今の私には、香りより先に必要なものがあるのかもしれない」
そう気づくことができたなら、それもアロマを使ったことで得られた大切な情報です。
気負わず、気楽に使ってみる
アロマは万能の魔法ではありません。
けれども、香りを心地よく感じたことも、思ったほど変化を感じなかったことも、どちらも今の自分を知る手がかりになります。
大きな効果を出そうと気負わず、まずは気楽に香りを使ってみてください。
この香りは好きだな、と感じる。今日は少し苦手だな、と思う。香りが強く、あるいは薄く感じる。
どんな反応もすべて、自分の本能の、正直な反応です。
香りを通して返ってくる自分自身の反応に、少し耳を傾けてみてください。